しなやか広場

2016年07月

私のエッセイ雑記帳(その63)

こ政治家たちのテキトーな日本語いろいろ
〜聞いて呆れる茶番用語〜

ライフワーク研究家 中村 義(なかむら ただし)

 今回の舛添東京都知事の情けないおそまつ発言は、もう今年の流行語大賞候補作品としては、まことに多すぎて困るほどである。
 この大事件は、まさしく日本国家としての恥そのものであり、歴史的な大問題でもあり、日本人全体、ひいては子どもたち孫たちへの最悪の遺産となった。
 あのあきれ果てた答弁を繰り返し、厚顔無恥をさらけ出している姿は、とんでもない「極上の知能犯」という言葉が適切ではないかと頭をよぎった。
 そこまでして、自分の非を隠し通すという彼の脳は一体どういう仕組みになっているのか、専門家たちに分析してもらいたいのである。突然変異のなせるわざか?
 以前にも書いたことがあるが、こうした不真面目な政治家たちの言葉には、共通する言いまわしというか、逃げ口上のような決まり文句が存在することを改めて感じている。

 いくつもあるが、今回の悪例をいくつか見てみたい。

第3者に厳正な精査を依頼しています。
→ 私が選んだいい加減な人に私を弁護するために形式上の雑な調査をお願いしています。

・ご批判を厳粛に受け止め、心からお詫び申し上げたいと思います
→ 適当に謝るふりをして実際には、謝罪のそぶりを表していない。「心から」というのはよく使われるが、これは、まさに嘘っぽい言い方だ。「思います」ではなくて、どうして素直にお詫びいたしますと言わないのか。いみじくもその本性を露呈しているのである。
 自分の無知な過ちを素直に認め、「本当に申し訳ございませんでした。どうかお許しください」というのが、謝罪というものではないか。

・このたびは、都民や議会の皆様に、ご心配とご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
→ 心配なんか誰もしていない、しているのは、ごく一部の側近たちだけであるのだ。
 こんな風にごまかしの日本語を使わないでもらいたい。

・違法ではないが、不適切である。
→ これが元検事の弁護士の発言とは、とほほ・・・。


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