しなやか広場

2016年12月

私のエッセイ雑記帳(その67)

こうして「元気シニア」を目指そう
〜特に男性諸君、もっと頑張ろう!〜

ライフワーク研究家 中村 義(なかむら ただし)

 いよいよ団塊シニアたちから、「もっと楽しく老後を過ごすためにはどうすればよいか」といった声が聞こえてくるようになった。
 NHKのテレビ番組「団塊スタイル」などでも取り上げられているが、女性たちはまことに元気そのものである。一方、男性諸君たちは、現役時代の肩書やプライドが邪魔をして地域社会でうまく溶け合うことができないというかたちが少なくない。
 いろいろなサークル活動に積極的に参加して楽しむのも圧倒的に女性たちが多い。近居生活、すなわち昔ながらの近所づきあいを大切にし、家庭や親戚よりも他人との関係を重視することで、一人暮らしでも元気で充実した生活をしている。ほどよい柔軟な距離感を保つことで深入りせず、気の合う仲間たちとも違う意見を言えることが大切と思い、さらに独立し、自立した暮らしを生きざまにしている。
 グループとしては7〜8人がよく、リーダーを作らないで、多種多様な情報収集を大切にし、終活に向けてもエンディング・ライフを前向きに楽しむ姿勢は、最終的には「墓友」(樹木葬墓地)いう新しいかたちとして成立し、こうしたことも人気があるらしい。
 そこで、私は、男性たちも「女性陣に負けるな」ということで、ずっと以前から主張している「輝いて、シニアライフ」の極意を披露したい。
 まず、これまでの人生を振り返って、好きなこと、やりたかったこと、得意なこと、などをどんどん書き出してみる。多ければ多いほどよいので、とにかくメモをする。
 次に、それらをじっくりと眺めて、その中から、実践できそうな具体的ないくつかのテーマを決める。そして今年はこれをやる、来年はあれをやる。といった短中長期の目標を立てる。できれば「年賀状」などに書いて宣言してしまう。
 さらに、挑戦し実行したことをメモでもよいから、自分でまとめ、子どもたち孫たちにも残し伝えることを意識することが大切である。
 こうして趣味の世界を広げ、新たなテーマを見つけ、新しい生き方に感動を覚えることができれば、どんどん楽しくなることは間違いない。これは私自身の体験からの話なので、おおいに進めたい方法のひとつであるから、安心して取り組んで欲しい。
 そう、私の好きな言葉は「やればできる」「かたちを残す」「楽しいことを優先する」「いつでも挑戦する心を大切にする」「諦めない」「さあ、やるぞ!」である。
だまされたと思って、ぜひ実践してみてください。きっと楽しい老後生活が待っていますよ。

(余談―1)「かく」テーマにもヒントあり!
 「かく」ということから、いくつかのヒントを紹介することに。
 それは、書く(毛筆、硬筆など)、描く(スケッチ、水彩画、油絵など)、そして、この際には、「恥をかく」ことも全く気にしないで。
 このテーマの中で絵を描くというのは、私自身、後期高齢者(75歳以上)の仲間入りをしてからやりたいことのひとつでもあり、また、この分野は小さい頃から、とても好きであったので、挑戦し実行し続けることになる。

(余談―2)エッセイを書こう!認知症など吹っ飛ばせ!
 小説などという大げさなものでなく、気楽にどんどん書けるのがいい。それがエッセイである。まあ、日記というか、ちょっと気になることについて、自分なりの考えや提言・提案のようなことをメモ代わりに書きおくことでよい。
 字を書くことだけで満足しない方には、こうして文章を書くことをぜひおすすめしたい。たとえば、facebookなどを利用して自分のグループ仲間たちへ発信することで、さらに、やる気が起こるから試してみてはどうだろうか。
 以前、川柳グループを立ち上げて、みんなでワイワイ遊んだことがある。俳句や短歌などよりも手軽で、かえって楽しめた。表彰状なども用意して、みんなで投票して優秀作品を決めたことも、今では楽しい昔話となっている。
 とにかく、書くことは脳の活性化にもつながり、認知症予防にもなるから、ぜひやってみて欲しい。


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